住宅ローンの種類によって、返済額は大きく変わります。
住宅ローンを返済していると、「もう少し返済額を抑えたい」と考えることもあります。
そこで、今回は住宅ローンを借り換える目安について書いていきます。
繰り上げ返済の種類によっても返済額が変わります。
住宅ローンの借り換えの目安
住宅ローンを借り換えるにはメリットがないと、行う必要がありません。
一般的に住宅ローン借り換えでメリットを出すには、3つの目安があります。
住宅ローンの借り換えとは
住宅ローンの借り換えとは、現在住宅ローンを借り入れしている金融機関などから、別の金融機関などへ変更をすることです。
住宅ローンの借り換えには、諸費用がかかります。
- 現在のお借入れの住宅ローンにかかる抵当権抹消費用(登録免許税・司法書士報酬等)
- お借換え後の住宅ローンの融資手数料、保証料、団体信用生命保険料
- お借換え後の住宅ローンの契約締結にかかる印紙税
- お借換え後の住宅ローンにかかる抵当権設定費用(登録免許税・司法書士報酬等)など
住宅ローンの諸費用は、借り入れ額や返済期間などによって変わります。
住宅ローン借り換えでメリットを出すには
住宅ローンの借り換えでメリットを出すには、借り換えをした後の金利が低くなっていることはもちろんなのですが、諸費用を足した総返済額が借り入れ前の返済額よりも減っていないとメリットにはなりません。
一般的に住宅ローンを借り換えてメリットを出すには、以下の点を目安として考えます。
- 借り換え前と借り換え後での金利差が1.0%以上
- 残りの返済期間が10年以上
- ローン残高が1000万円以上
住宅ローンの借り換えシミュレーション
【事例1】
総返済額25,431,142円となります。
■借り換え後の金利:1.0%の場合
総返済額22,612,189円+諸費用60万円程度となり、借り換え後のほうが総返済額が220万円程度減ります。
上記の3つの目安にはあてはまらないように、
【事例2】
とした場合は、借り換え後のほうが総返済額が119,439円減ります。しかし、こちらの場合では諸費用が20万円程度は必要になるので、借り換え前後の返済額の差額よりも諸費用のほうが多くなってしまいます。
もう一度、
【事例1】
の場合で考えてみます。
借り換え後の金利が1.0%であれば、220万円程度お得になりますが、借り換え前後の金利の差が1.0%以下の場合はどうなるのか試してみます。
■借り換え後の金利:1.9%(借り換え前後の差:0.1%)の場合
総返済額の差額は借り換え後のほうが291,141円お得になります。しかし、諸費用で60万円程度になるので実質損をしてしまうことになります。
■借り換え後の金利が1.8%(借り換え前後の差:0.2%)
総返済額の差額は借り換え後のほうが580,233円お得になります。しかし、諸費用で60万円程度になるので実質損をしてしまうことになります。
■借り換え後の金利が1.7%(借り換え前後の差:0.3%)
総返済額の差額は借り換え後のほうが867,229円お得になります。諸費用で60万円程度になるので実質26万円程度お得になります。
まとめ
住宅ローンの借り換えを行うには、メリットがないと意味がありません。そのメリットを得るために、住宅ローンの借り換えの一般的な目安があります。
しかし、住宅ローンの借り換えの一般的な目安の1つとして、借り換え前後の金利の差が1.0%以上とされていますが、上記のように借り換えの条件によっては借り換え前後の金利の差が0.3%以上でもお得になる可能性もあります。
他の2つの目安、残りの返済期間が10年以上、ローン残高が1000万円以上、についてもシミュレーションをしてみましたが、場合によってはお得になることもあるようです。
ですから住宅ローンの借り換えを行う際にメリットを出すには、一般的な目安は頭に入れつつも、その目安だけでは判断せずに金融機関などでしっかりとシミュレーションをしてもらうことをおすすめします。