注文住宅を建てる際には、ハウスメーカーとの打ち合わせの段階で(私の時は設計士さんとの打ち合わせの時)、オール電化にするか電気・ガス併用にするかを決めます。
オール電化については、こちらの記事もよろしければご参考ください。
電気・ガス併用を考えている方や選ばれた方はご存知かもしれませんが、今回は新型のエネファームTYPESについての記事を書いていきます。
エネファームTYPESとは
エネファームTYPESは、家庭用固体酸化物形燃料電池コージェネレーションシステム(SOFCシステム)として、2016年に大阪ガス・トヨタ自動車・アイシン精機・京セラの4社によって共同開発されたものになります。
SOFCシステムとは、天然ガスの中にある水素や一酸化炭素と空気中の酸素を反応させることで電気や熱を発生させます。
エネファームTYPESのメリット
エネファームTYPESの発電効率
エネファームTYPESのメリットは発電効率です。
エネファームTYPESの作動温度は約700~750度で、発電効率は52%になります。
発電効率とは、発電させるために使われた燃料エネルギーに対しての発電されたエネルギーの割合になりますので、数値が高いほど効率がいいことを表しています。
作動温度は燃料電池の動作温度で発電効率がいいものほど高い温度が必要となります。
ちなみに従来型のエネファームでは、作動温度は約60~80度で、発電効率は39%となっていますので、エネファームTYPESではかなり発電効率があがっています。
そして発電時に排出される高温ガスを利用してお湯をつくるので、その際に有効利用するエネルギー(約35%)も発電効率に合わせるとエネルギー利用率は約87%になります。
エネファームTYPESの発電量は、年間で約4400kwです。一般家庭の年間使用電力が約5400kwhなので、約80%を発電することになります。
エネファームTYPESの設置スペース
エネファームTYPESは幅780㎜・奥行330㎜の燃料電池発電ユニットの中に貯湯タンクが内蔵されています。
それと幅480㎜・奥行240㎜のバックアップ熱源機とをつなげて作動する仕組みになっています。
上記に加えてメンテナンスや給気・排気口、防災上などのためにスペースを確保する必要もあるので、設置スペースは幅2210㎜・奥行650㎜の面積は約1.4㎡あれば設置可能になっています。
ちなみに従来型では設置スペースを面積1.6㎡は確保しておく必要があります。
エネファームTYPESの大きさはSOFCシステムの中では世界最小のようです。
エネファームTYPESで発電して余った電力を売る
エネファームTYPESで発電して余った電力は大阪ガスに売ることができます。2016年4月から大阪ガスは電力買い取りを始めています。
光熱費は生活の仕方によって変わりますが、従来型と比較して年間10万円前後は安くなる可能性もあります。
エネファームTYPESは環境にも優しい
従来型では一次エネルギーとして、石炭や石油なども使われていましたが、エネファームTYPESでは一次エネルギーは天然ガスになります。
天然ガスを使用しても二酸化炭素排出量も少ないので環境にもいいです。
エネファームTYPESのその他のメリット
エネファームTYPESには他にも、
- 安心サポートやメンテナンスサポート(10年間)がある
- 無線LANに対応しているので外からでも遠隔操作ができる
- 停電時には自動で自立運転をして発電を続ける
などがあり、これらもエネファームTYPESのメリットであると思います。
まとめ
従来型に比べると、設置スペースも小さくなるし、環境にもいいし、光熱費が安く抑えられる、などメリットとしてはたくさんあります。
しかしエネファームTYPESの本体価格は200万円近くかかりますし、メンテナンスサポートの10年を過ぎたあとのメンテナンス費用や寿命がきたときの交換費用など、初期費用と維持費用も考えて選びたいところです(._.)